国立長寿医療研究センター 理事長 荒井秀典先生が執筆するフレイル予防コラム。
第4回は、正しい立ち方・座り方に着目しました。姿勢によって骨への負担も変わるので、骨折のリスクも出てくるようです。
正しい座り方・立ち方の方法もついているので、ぜひご確認ください。
スマホを見る時間が長くなっていませんか?
歩きスマホなどスマホを手放すことができない現代人にとって正しい姿勢を維持することが難しくなっていますね。
このような時代の流れもありますが、年齢ともに背中が曲がってくることが多くなります。最近では少なくなってきましたが、昔は背中が90度近く曲がった状態で歩いておられる方も多くおられました。
その原因は複数ありますが、多くは骨粗鬆症による圧迫骨折により徐々に背中が曲がってきたものと考えられます。
また、姿勢が悪いと内臓にも障害が出てくることもあります。
では、いつまでも姿勢良く元気でいられるためにはどうすればいいでしょうか?
まずは、正しく座る、正しく立つ、正しく歩く習慣をつけることです。
正しく座るためには、適切な椅子を選ぶ必要がありますが、最近ではストレッチの要素を取り入れた新しい椅子もあり、時に活用するといいでしょう。
次に、正しく立っているかどうかについては、壁に背中を向けた立ったときにかかとと後頭部が壁にぴったりつくかどうかを試してみてください。
後頭部が壁にぴったり付くようであれば、まずは合格です。
ぴったりつかない時には猫背になっているかもしれません。
必要に応じてサポーターなどを活用しましょう。
もちろん、脊椎の圧迫骨折などがないかどうか、かかりつけ医に診てもらうことも重要です。
正しく歩いているかどうかについて、最近ではアプリで正しい歩容をチェックすることもできるようになっていますが、まずは適切な履き物を選択することと、歩く習慣をつけることから考えていてはいかがでしょうか。
文・監修:荒井 秀典
<略歴>国立長寿医療研究センター 理事長。日本老年学会 理事長。日本サルコペニア・フレイル学会 代表理事。J-MINT研究代表を務める。
著書/『フレイルのみかた』中外医学社出版、『40歳からの健康年表 (文春新書)』文藝春秋出版、『寝たきりにならずにすむ筋肉の鍛え方 かんたん体操&栄養知識でいつまでも歩けるカラダに!』河出書房新社出版 など他多数
■注意点■
☑本企画は、専門家の監修のもと編集をしていますが、実践して体調悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。
☑このコーナーでご紹介するのは、あくまでセルフチェックです。痛みや違和感がある場合は、自己判断せずお近くの専門医にご相談ください。
※弊社から荒井秀典先生に依頼をし、いただいたコメントを編集して掲載しています。
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